[元国税専門官が教える]国税専門官の国税査察官(マルサ)とは?

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 こんにちは、元国家公務員のあーるです。

 私は国税専門官として法人課税部門で3年間働きましたが、現在退職しました。

 僕が国税専門官を退職した理由はこちらから。

 「マルサってよく聞くけど、調査官と何が違うの?」と疑問に思った方はいませんか?

 そんな方に向けて、マルサがどんな組織であるかをもとめた記事を書きました!

 本記事を読んで、国税専門官を目指すうえでの参考になれば嬉しいです。

 それでは、どうぞ!

 

国税査察官とは?

 国税査察官は、国税局に所属し、悪質な納税者に対して、刑事告発を目的とする機関です。

 国税査察官が動く時はある程度確実な証拠があり、納税者の中でも悪質な者に対して、刑事告発を前提として調査を行います。

 国税調査官が行った調査で悪質と判断したものを引き継ぎで調査を行ったり、銀行調査で得られた預金資料を基に国税査察官が動きます。

 また、国税査察官は強制調査であり、納税者の許可を得ずとも、家宅捜索を行うことができます。

国税調査官とは?

 国税調査官は、国税局に所属し、税務調査を行う役職です。国税調査官は、提出された申告が正しいかどうか確認することを目的として、調査を行います。

 国税調査官は、任意調査であり、納税者の承諾になしに、家宅捜索を行うことはできません。

国税査察官と国税調査官の違いはなに?

 国税調査官と国税査察官の違いは、まず、調査の強制力の違いです。

 国税調査官は任意調査なのに対して、国税査察官は強制調査です。

 強制調査とは、脱税の疑われる納税者に対して、裁判所の令状を得て行う調査です。

 これによって、国税査察官は納税に関する資料を押収できる権限を持ちます。

 納税者はこの調査を拒絶できません。

 対して、任意調査を納税者が拒絶できるのかというと、正当な理由なく、拒絶すれば、罰則がありますので、間接的に強制になっています。

アール
アール

任意調査も間接的に強制力がある!ここがややこしい!

 また、国税査察官は、刑事罰を科すことを目的としており、国税調査官は申告内容の是正を目的としております。

 簡単に言うと、国税査察官は犯罪者を捕まえる、国税調査官は間違いを正すことを目的としています。

  国税調査官 国税査察官
調査の強制力 任意調査 強制調査
調査の目的 申告内容の是正 刑事罰を科す

まとめ

 最後に今回の内容をおさらいしましょう。

 国税調査官と国税査察官の違いは調査の強制力が任意強制であるか、調査の目的が申告内容の是正か刑事罰を科すかです。

 国税専門官の面接では、国税査察官とはどんな組織であるかと聞かれることもあるので、しっかり頭に入れておきましょう。

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