こんにちは、元国家公務員のアールです!
僕は国税専門官として法人課税部門で3年間働きましたが、退職しました。
僕が国税専門官を退職した理由を知りたい方は、「国税専門官の退職 – なぜ私は道を変えることを選んだのか」をクリック!
「国税専門官の一日の流れが気になる!」という人はいませんか?
そんな方に向けて、今回は、現職時代の国税専門官の一日を解説しようと思います。
それでは、どうぞ!
7:20 起床
僕は、税務署に近い宿舎に住んでいたので、朝はそれほど早く起きなくてすみました。
朝がいつも憂鬱だったな、、、
8:00 税務署に到着
税務署の勤務時間は8:30からです。
最初の方は8:20に出社していたのですが、上司に遠回しに新人のくせに来るのが、遅いと言われたので、仕方なく、8:00に出社するようになりました。
もちろん、朝早くきた分に関しては、残業代などでません。せめてもの抵抗で、仕事はしないで、SNSを見ていました。
8:30 勤務開始
勤務開始になると、税務署ではチャイムがなります。
それと同時に僕は、税務調査にでかける準備をしました。
9:00 税務署出発
調査先の距離にもよりますが、だいたいこの時間に税務署へ出ていたと思います。
基本は税務署から30分以内のところが多かったです。
移動手段は車のため、免許がなければ、上司に運転してもらうことになります。
僕は、免許をもっていたので、自分で運転して、調査先へ行きました。
上司に乗せてもらうのが嫌なら、運転免許証は必ずとったほうがいいよ!
少し早めにでて、調査先の近くの駐車場で一息ついていたのは、いい思い出です。
10:00 調査先へ到着
調査先と税務調査の約束する時間は基本10:00です。
調査先に行くとやはり緊張しました。
10:05 社長・税理士と雑談
僕が上司からよく言われたのは、「税務調査で雑談ができるようにしろ。」でした。
その理由は、雑談から不正の発見につながることもあるということでした。
例えば、社長の趣味を雑談の中できいて、釣りだと答えたなら、社長は船を持っているかどうか聞き出して、船を購入するだけの役員報酬をもらっているのか、簿外預金からその船を購入していないかなどいろんな想定ができるからです。
雑談から不正を発見するなんて稀だと思いますが、、、
僕は、雑談が超絶苦手なので、ほとんどしませんでした。雑談から不正を発見するなんて理想論だと思っています。
10:10 概況聴取
概況聴取とは、会社の大まかな内容を知るために、質問をすることです。
この概況聴取は非常に大事です。
なぜなら、国税専門官は調査に行く前は調査先に関して1割も把握していません。
そこで、国税専門官は概況聴取で、調査先のことを知ろうとします。
一般的な質問の内容は、会社の事業内容、主な売上先、主な外注先、従業員人数など時間が足りないくらい質問事項はあります。
午前中は概況聴取だけで終わることもしばしばです。
12:00 昼食
12:00になると、国税専門官は調査の途中でも、一旦引き上げます。
調査先から昼食の時間になってもずっと会社に居座っていたというクレームが起こらないようにするためです。
みんなはよく、調査先の近くの飲食店で昼食を済ませていましたが、僕は、お金がもったいないので、スーパーの駐車場に車を止めて、ゆっくりしていました。
13:00過ぎにまた来ることを約束しています。
13:00 帳簿調査
昼休憩が終わったら、税務調査再開です。
午前に調査先の概況を聞いた後は、いよいよ帳簿書類等を見ることになります。
見るものは、総勘定元帳、請求書、領収書、その他会社で作成している書類になります。
16:00 調査先から引き上げる
基本、16:00になったら、国税専門官は調査先から引き上げます。
16:00以降も居座って、クレームになるのを防ぐためです。
ですが、税務調査自体は基本一日だけで終わりません。
翌日も調査先に行くことを約束したり、取引の確認をするために、調査先の取引先へ行ったりします。
16:30 税務署へ到着
調査先では、完全アウェイの状態だったので、税務署へ帰ると家に帰った感覚になります。
16:45 統括へ復命
復命とは、今日の税務調査の内容を報告することです。
復命は同じ部門の長である統括に行います。
そこで、自分の税務調査に抜けがあることを知らしめられます。
統括から、ここはどうなの?とかここは調べてきた?とかで、自分がやるべきことが全然できてなかったと気づきます。
僕は、税務調査を完璧にこなしたことはなかったので、毎回、統括から、詰められました。
17:00 税務調査の記録を書く
今日、税務調査で知り得たことを、今日中に記録しておきます。
この記録は、まとめて書く人もいますが、僕は、忘れやすいので、その日に終わらせておきます。この記録を書くので、残業が発生することになります。
したがって、僕は、税務調査へ行くときは、基本残業していました。
18:00 帰宅
これで一日が終了です。
まとめ
以上が国税専門官の一日です。
国税専門官の調査官は出張が多いので、基本このような流れになってきます。
一年を通じて、税務署へいる時間より、外へいる時間の方が長い人もいます。国税専門官になりたい人は、出張が多いことを覚悟して、入社するか考えてください。
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