こんにちは、元国家公務員のあーるです。
僕は国税専門官の法人課税部門で3年間働きましたが、退職を決断しました。
「国税専門官になりたいけど、すぐに退職してしまうのではないか、、、」と不安になっていませんか?
そんな方に向けて、僕が国税専門官を退職した理由についてまとめた記事を書きました!
僕が国税専門官を退職した理由を知ることで、入社する前の心構えができるはずです。
僕が国税専門官を退職した理由は?
僕が国税専門官を退職した理由は以下のとおりです。
- 仕事にやりがいがもてなかった
- 上司の細かな指摘によるストレス
- ノルマがある
では、それぞれの項目について解説していきます。
仕事にやりがいがもてなかった
僕が国税専門官を退職した最大の理由は、仕事に対するやりがいをもてなかったことです。
僕は、国税専門官の仕事は、国の財源を守る重要な仕事であり、やりがいに満ちあふれた仕事だと思っていました。
国税専門官の仕事がなければ、正直者が馬鹿を見る世界になるね。
しかし、国税専門官の仕事はやりがいを感じにくいものでした。
国税専門官の仕事は、納税者から税金を納めさせるのが目的です。
納税者の大半は税金は納めたくないと思っていますので、国税専門官が調査に来ても歓迎はされません。
納税者から迷惑そうな目で見られ、感謝されるどころか、罵声を浴びされることもあります。
調査が遅く終わることに不満を持たれ、何度も「早く終われ」「なぜ、お前らの給料のために税金を払わなければいけないんだ」と言われたことが何度もありました。
国税専門官の仕事は複雑で時間を要し、細部にわたる調査を急いで終えることはできません。僕は、調査に行くことが嫌で嫌でたまりませんでした。
仕事が単なる負担となり、やりがいを見出すのが難しかったのです。
この経験で、感謝される仕事に就きたいと思うようになったのです。
上司の細かな指摘によるストレス
僕が、国税専門官を退職した理由の二つ目は、上司の細かい指摘によるストレスです。
国税専門官は納税者に送るための文書を作成することが多々あり、上司からの細かな修正や要求が相次ぎ、僕にとって大きなストレスとなりました。
ある日、納税者に送る文章を考え、その内容を上司にチェックしてもらったところ、内容ではなく、文章の配列、文字の大きさなど細かな点を何度も指摘されました。
公務員の文書は、文字ごとに細かく規律があるよ。例えば、「○○の時、」は「○○のとき、」と平仮名表記にするとかね。覚えてらんねぇー、、、
たかだか1枚の文書を考えるのに丸一日かかり、それでも完璧でないと指摘を受ける日々が続きました。
生産的でない業務にうんざりし、強いストレスを感じるようになりました。
文書は内容さえわかれば、あとの細かいことはどうでもいいと思っていた僕にとっては国税専門官を退職した理由の一つとなったのです。
ノルマがある
僕が国税専門官を退職した理由の3つ目は、ノルマがあるということです。
僕は、公務員はノルマはなく、のんびり仕事ができると思っていました。
しかし、国税専門官は各税務署で追徴税額や重加算税の適用割合、更正割合などを算出し、競い合うようになっています。
上司は、所属している税務署の成績が出世に反映されるため、調査官に対して、できるだけ多くの税金を取るように指示してきます。
僕が、調査から帰ってきて上司に何の成果も得られないと報告するとあからさまに嫌そうな顔をされて、いろいろ文句を言われました。
国税専門官でノルマがないと思っていた僕は、納得ができませんでした。
民間企業と変わらないじゃん
補足で説明すると、国税専門官の仕事は、納税者に対して重加算税をかけることが一番の評価につながります。
重加算税を課すためには所得を故意に過少に申告したことが必要でした。
とある事案で、僕が納税者に対して故意性がないと判断しても、上司が自身の出世のために、納税者に所得を故意に過少に申告を行ったかのように認めさせるよう求めました。
それは、国税専門官がやってはいけないことだろ、、、
納税者は何度も故意ではないと説明しても、僕が粘り強く説得して結局、納税者に無理やり故意性を認めさせ、重加算税を課すこととなりました。
僕は今でもその納税者は故意ではないと思っています。
まとめ
これらの理由から、僕は国税専門官の職を離れ、新たな道を進む決断をしました。これからの道は不透明かもしれませんが、自己成長や新しい挑戦を求めて進む価値があると信じています。
国税専門官を目指すのに不安がある方が、この記事を読んで少しでも助けになれば幸いです。
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